Dominant
ドミナント
攻め×決断
ドミナントは、強い意志を持ち、目標達成のために迅速に行動し、確実にお金を稼ぎます。実力主義で、競争を好み、結果を出したい方には向いています。
ドミナントコミュニティは、個人の力や統率力、影響力を尊重します。ドミナントの人たちは、明確な目標に向かってコミュニティやチームを力強く導くことを好みます。
決断力があり、結果志向で、効率的に物事を進めることを重視します。自信に満ちた態度と目標達成への強い意欲が特徴です。
ドミナント文化の代表例
ライザップ、ウォルマート、Amazon、マッキンゼーアンドカンパニー、ゴールドマンサックス、大手不動産会社の営業組織、大手生命保険会社の営業組織、大手自動車メーカーの販売店組織
ドミナントタイプの経営者
柳井正(ファーストリテイリング会長兼社長)、 三木谷浩史(楽天グループ会長兼社長)、 澤田秀雄(HIS創業者) 、 松下幸之助(パナソニック創業者)、 本田宗一郎(ホンダ創業者) 、稲盛和夫(京セラ創業者)、カルロス・ゴーン(元日産自動車会長)、 ジャック・マー(アリババグループ創業者)
文化
雰囲気
このコミュニティは、高い目標に向かって全力で取り組む人々が集まるコミュニティと言えるでしょう。朝型の生活リズムや「頑張る」文化が根付いていますが、それは単なる精神論ではありません。仲間同士を応援し合う文化が根付いており、各自がモチベーションを維持し、孤独になりがちな個人事業主を支えています。
ドミナントコミュニティは、各自が「結果を出す」ことに焦点を当て、ある種の強制力が働きます。大きな夢を持ちながらも実行に移せずにいた人や、日々の業務にサボり癖がある人にとって、理想的な環境です。基本は、お互いを応援したい人たちの集まりなので、自然とお仕事の紹介が出やすいのも、ドミナントコミュニティの雰囲気です。
確かに、「24時間365日」のような表現は極端に聞こえるかもしれませんが、これは「常に自分のビジネスのことを考え、機会を逃さない」という姿勢を表しています。この意識が、他のコミュニティよりも高い成功率につながっているのです。また、参加者たちも、日中からビジネスの事ばかりを考えて生きているため、通常運転が24時間365日の状態になります。
ドミナントコミュニティは、単に「厳しい」のではなく、元々も自分に厳しい人達、自分を磨きたい人たちの期待に応えているだけです。
高い目標を持ち、それを確実に達成したい人、自己管理能力を磨きたい人、そして何よりも「結果」を出したい人にとって、このコミュニティは最適な選択肢となるでしょう。
行動指針
このコミュニティでは、具体的な数値目標の設定と達成が絶対的な原則となっています。
個人とコミュニティ全体の両方に対して、明確な目標が設定されます。
例えば...
- 個人目標として「今月の売上1000万円達成」「新規顧客50社獲得」といった具体的な数値を掲げ、達成することを強いられる
- コミュニティ全体の目標として「メンバー間の取引総額1億円突破」「新規メンバー20名獲得」などが設定されている(拒否権はなし)
- 毎週のミーティングでは、全員が順番に立ち上がり、自身の目標達成状況を報告する。コミュニティの鉄則として厳格に運用される
また、このコミュニティでは、メンバー間の相互支援が強く奨励されています。単に自分の目標達成だけでなく、他のメンバーの成功にも貢献することが求められます。例えば、他のメンバーにビジネスチャンスを提供したり、自社の顧客を紹介したりすることが日常的に行われています。
お互いのビジネスを応援したい、貢献したい...という文化に加えて、その文化を実現させるシステムが確立されています。
価値観
メンバーは、厳しい環境に身を置きながらも、結果を出せることに大きな価値を見出しています。
- 「ここにいれば必ず成功できる」という安心感を常に提供してくれる
- 厳しい要求にも耐えて、継続的に努力を重ねることが好きな人たちが多い
- 大勢の前で拍手される事で承認されたと感じる。勝利-友情-努力の価値観がある
ドミナントコミュニティは、勝利-友情-努力の価値観が形成されており、互いの姿に刺激を受けながら、切磋琢磨し合うことを楽しめる人の集まりです。この良い意味での競争心が、日々の成長を促進し、コミュニティ全体の活力となっています。
他、見過ごされがちなのが、ドミナントコミュニティのメンバーたちは、単なる知り合いを超えた深い絆で結ばれています。高い目標に向かって共に汗を流し、時にケンカしながらも、メンバー同士「戦友」のような関係性を築いています。人によっては、その関係を温かい家族と感じる人もいます。
この強い仲間意識が、コミュニティの結束を強めているのです。
運営
勧誘
ドミナントコミュニティの拡大戦略は、地道で組織的です。
各メンバーには具体的な勧誘ノルマが設定され、個人の貢献評価にも直結します。
例えば...
- 月に2名のゲストを定例会に招待するといった数値目標が課される
- 勧誘の中心は定例会への招待。そこで一気にクロージングをする
- ウェブ集客には最も頼らない。マンパワーを最大限活用する
まずは実際の定例会を体験してもらうことで、コミュニティの価値を直接感じてもらいます。多くのゲストがこの体験を通じて入会を決意するというパターンが確立されています。勧誘活動は個人の努力だけでなく、組織的なサポート体制も整っています。
成功事例の共有、効果的な勧誘テクニックの講習会、合同での勧誘イベントなども開催されます。
このコミュニティの勧誘は単なる会員数の拡大が目的ではありません。新規メンバーがコミュニティに価値をもたらし、同時に恩恵を受けられるかどうかが重視されます。そのため、量だけでなく質も重要視され、コミュニティの理念や目標に共感できる人材を慎重に見極めながら進められます。
教育
教育は「トレーニング」と呼ばれ、自己啓発セミナーや営業セミナーを基にしたプログラムが中心になります。
- 大勢のメンバーに同じ内容を届け、同じ成果を出せることを目指しているため、裏技的な手法は教えない
- 参加は半ば強制×長時間。但し、メンバーの多くは熱心に参加するため、参加率は極めて高い
- 真の学びは、トレーニングの内容そのものよりも、参加者同士の交流。何を学ぶかではなく、誰に会えるかが大切
メンバー同士の現場体験の共有や、実践的なアドバイスの交換が、コミュニティが提供する公式コンテンツ以上に貴重な学びの機会となっています。
このように、ドミナントコミュニティの教育体制は、形式的なトレーニングプログラムと、メンバー同士の濃密な交流を通じた実践的な学びの場を巧みに組み合わせています。それによって、個々のメンバーの成長とコミュニティ全体の結束力強化を同時に達成しているのです。
定着
この厳しい環境に合わずにやめていく人も少なくありません。
- 入会して3カ月...自分には合わないと思ってやめていく人たちが絶えない
- お仕事の紹介がもらえずに、経営的な理由で去る人たちもいる
- 逆に、本業で十分な結果を出せるようになり「卒業」していく人も多い
- 仕事とコミュニティ活動の両立が難しくなって、仕方なく去る人もいる
ドミナントコミュニティは、事業者にとって負担も大きいですが、恩恵もたくさんあります。実際に、お仕事の紹介は頻繁にあり、ビジネスチャンスは拡大していきます。この環境の恩恵を実感できれば、多くの人が継続を選びます。逆に、そうでなければやめます。
さらに...興味深いことに、長期間継続しているメンバーの多くが「今のメンバーが好きだから」という理由を挙げています。ドミナントコミュニティの人間関係は非常に濃密で熱いものがあり、意外にも強力な定着要因となっているのです。
残るメンバーにとっては、ビジネスと人間関係の両面で大きな価値を提供し続けています。厳しさの中にある温かさと、成果を共に喜び合える仲間の存在が、このコミュニティの強さの源となっているのです。
主催者
理想の状態
理想的な状況下では、このコミュニティは驚異的な成長と結束力を示します。ドミナントならではの良い点が顕著に現れ、以下のような特徴が見られます。
- ビジネスの飛躍的発展: メンバー全員のビジネスが右肩上がりの成長を遂げている。定例会では、「先週の大型商談をどう決めたの?」「新しい営業手法で成約率が倍になったよ」といった有益な情報交換が飛び交う
- 強固な結束力:互いの成功を心から喜び合える関係が築かれる。この強い絆が、困難な時期を乗り越える力となり、コミュニティ全体の成長を加速させる
- 厳しさと温かさの共存: 高い目標設定と厳しい自己管理が求められる一方で、メンバー間の思いやりと支援の精神も強く、このバランスがコミュニティの持続的な発展を支えている
ドミナントコミュニティの本質は、意外にも人間関係にあります。主催者は往々にしてシステムやルール作りに注力しがちですが、それだけでは人は動きません。確かに、縦の関係は重要で機能していますが、実際のところ、横のつながりがあってこそ組織は機能するのです。
このコミュニティでは、「何をするか」よりも「誰がいるか」が重要です。メンバー間の信頼関係、互いを高め合おうとする姿勢、そして共に成長したいという想いが、形式的なルールやシステム以上に大きな推進力となっています。
主催者の真の役割は、こうした人間関係を育む環境を整えることにあるのです。
不均衡な状態
コミュニティの成長に伴い、メンバー個々の成果にばらつきが生じ始めると、組織全体の雰囲気が徐々に変化していきます。この変化は、以下のような形で顕在化します。
- 過度のノルマと目標設定: 主催者が、コミュニティの成長を加速させようと、次々と高いノルマや目標を設定する。しかし、これらは現場の実情を考慮せずに決められ、大きな負担になる。最悪、本業が回らない...
- メンバーの士気低下: 厳しいノルマや目標に疲弊し、メンバーの士気が急速に低下を招く。お互いに「頑張ろう」「互いに高め合おう」といった掛け声は続いていても、内心では焦りや嫉妬、諦めの気持ちが広がる。
- 主催者の管理者化: 主催者自身が、自らが設定した高い目標やノルマをこなせなくなるときが危機信号。しかし、その現実から逃避して、より強く管理者的な立場を取る。自ら実践せず、指示を出すだけの存在となる。エンパワーメントがパワーハラスメントになる
メンバー間で温度差が生じたときが注意信号です。コミュニティの雰囲気も少しずつ変わってきます。成績上位者は自信に満ち溢れる一方で、思うような結果が出せないメンバーは次第に参加意欲が低下します。
「俺の方が努力しているのに」「そもそも本業が忙しい」「上の奴らは現場の事を理解していない」といった声が、密かに囁かれるようになります。 表面上は「頑張ろう」「互いに高め合おう」と声を掛け合っていても、内心では焦りや嫉妬、諦めの気持ちが生まれ始めます。
コミュニティのリーダーは、この状況を何とか改善しようと奔走しますが、メンバー間の溝は少しずつ深まっていきます。
崩壊寸前の状態
コミュニティの崩壊は、成果を出せずに離反していくメンバーが増加したときに始まります。ノルマのプレッシャーに耐えきれず、「もうついていけない」「自分には合わなかった」という声とともに、長年の仲間が次々と離脱していきます。
コミュニティの理念や当初の熱意は忘れ去られ、個人の数字だけを追い求める冷たい場所になりえます。かつての仲間意識は薄れ、面倒な仕事の押し付け合いとなり、コミュニティの結束は完全に失われてしまいます。
このような崩壊を防ぐために、主催者が気づくべき最も重要なことは、参加者はお金を払っているお客様であるという事実です。この認識を持つことで、主催者の姿勢や行動に大きな変化が生まれます。
- メンバーの属性:月会費5,500円~33,000円、年会費110,000円~330,000円を支払っている人たちの集まり。その対価は?
- 協力してくれる人達:メンバーは上記の金額を払って、自身のリソース(時間・労力)を提供してくれる。いうならタダ働き
- リターンは期待している:口には出さないけれど、自身の貢献に対するリターンは期待している。
常に原点に立ち返り、「なぜこのコミュニティがあるのか」「何を目指しているのか」を全員で確認し合うことも大切です。メンバー全員が「win-win」の関係を築けるよう、リーダーシップを発揮することが求められます。