Creative

クリエイティブ

攻め×柔軟

クリエイティブタイプは、自由な発想と創造性を重視し、新しいアイデアやゼロから事業を生み出すことに長けています。

柔軟な思考と独創的なアプローチで、コミュニティに新たな視点をもたらします。変化や挑戦を楽しむ姿勢があり、既存の枠にとらわれない解決策を見つけることを得意としています。新しいことに挑戦する人たちが応援されやすいです。

クリエイティブコミュニティは、メンバーに対して刺激や活気、アイディアを与えて、創造的です。セミナー講師を目指している人たちには最も向いているコミュニティです。

クリエイティブの代表例

Adobe、アップル、オンラインサロン、ネットビジネス系、起業スクール、コーチングスクール

クリエイティブタイプの経営者

スティーブ・ジョブズ(Apple共同創業者)、イーロン・マスク(Tesla, SpaceX創業者)、孫正義(ソフトバンクグループ創業者)、川島良彰(DMM.com創業者)、落合陽一(メディアアーティスト、筑波大学准教授)、前澤友作(ZOZO創業者)、西野亮廣(お笑い芸人、作家、実業家)

文化

雰囲気

このコミュニティに足を踏み入れると、まるで巨大な遊び場に迷い込んだような感覚に包まれます。クリエイティブコミュニティの雰囲気は、何よりも「楽しむこと」と「新しいことに挑戦すること」です。ビジネスの利益は、その次です。

  • メンバーたちが最新のガジェットやアプリを使って、楽しそうに新しいコンテンツを生み出す。自撮り棒を手に動画を撮影する人、VRゴーグルを装着してバーチャル空間でアイデアを具現化する人、3Dプリンターでプロトタイプを作る人など、様々な形で創造性を発揮する
  • 主催者はインフルエンサータイプの人が多い。ポジティブなノリで「失敗を恐れるな、楽しめ!」といったスローガンを口にして、メンバーたちに常に新しい挑戦を促す。ここでは、「それ、面白そう!」「やってみよう!」という言葉がよく飛び交い、アイデアを即座に行動に移す雰囲気がある
  • ネットビジネスの起業家、クリエイティブディレクター、イベントプランナー、インフルエンサーなど、多様な才能が集まっている。各々が自分の専門性を活かしつつ、他者のアイデアに触発されて新たな挑戦をする。何もしないと養分になる

このコミュニティの文化の核心は、「楽しみながら拡大」にあります。

ポジティブな雰囲気を前面に出し、失敗を恐れず、全てを機会として捉える姿勢が根付いています。「それ、今までにない試みだね!」という言葉が最大の賛辞となり、独創的なアイデアや大胆な発想が高く評価されます。一見、遊び心に満ちた雰囲気ですが、その底流には新しい価値を創造しよう狂気じみた意志が流れています。

反面、このノリについていけない人たちは、一部の勝ち組の養分にされます。ドミナントのコミュニティよりも実力主義であり、弱肉強食です。

行動指針

このコミュニティでは、「目立つこと」と「常に新しいことに挑戦すること」が重要な指針となっています。活動の中心はオンラインにあり、デジタルコンテンツの制作と展開に力を入れています。

定期的に開催されるイベントでは、参加者が次々と斬新な企画を発表します。

  • 「24時間ぶっ通しオンライン講座」や「逆転の発想!落ちこぼれ専門の学習塾」など、常識を覆すような提案が飛び交う。これらのアイデアは、すぐにSNS、YouTube、会員サイトなどのプラットフォームを通じて形にしていく
  • コンテンツの元ネタは主にネットビジネスが多い。動画教材やデジタルコンテンツが充実は充実している。IT・Webスキルはあって当たり前。パソコン教育よりも、すでにある程度のスキルを持つ人向けの内容が中心になる
  • 地味な内容よりも派手で注目を集めるコンテンツ作りに重点が置かれる。集客やセミナー運営に関するコンテンツも豊富であり、フロントエンドからバックエンド商品の作り方まで用意されている

「それ、超いいじゃん!」と盛り上がっても、実際に長期的に取り組む人は少ない傾向があります。代わりに、次の「新しいアイデア」を追いかける傾向が強く、常に新鮮さと話題性を求め続けています。アイデアの多くは実行段階で頓挫してしまうことも特徴です。

このコミュニティでは、デジタルを駆使した派手で革新的なアプローチが重視され、常に新しいコンテンツやビジネスモデルを生み出し続けることが求められています。しかし、その反面、地道な基礎作りや長期的な取り組みよりも、短期的なインパクトを重視する傾向があることも特徴と言えるでしょう。

価値観

このコミュニティは「クリエイティブ」「ポジティブ」「スピード」を大事にしています。

例えば...

  • 事例1:Aさんが「インスタ映えする料理教室をオンラインでやりたい!」と言えば、すぐに「いいね!」「面白そう!」と盛り上がる。そして数日後には、Instagramのライブ配信で第1回目の教室が始まる。
  • 事例2:Bさんの「ダイエットアプリのアイデアがある」という一言から、プログラマーのCさんとデザイナーのDさんがすぐにチームを組んで、1週間後にはベータ版がリリースされる

様々な企画が一瞬で作られるコミュニティですが、このスピード感や前のめりな雰囲気についていけない人はたくさんいます。「もう少しゆっくり考えたい」とか「本当にこれで大丈夫?」といった慎重な意見は、あまり歓迎されません。

そして、ここに「闇」の部分があります。

例えば、Eさんは年会費33万円を払ってこのコミュニティに入会しました。でも、それだけでは終わりません。コミュニティのノリについていくために、他のメンバーが作った高額なオンラインコースやコンサルティングサービスを次々と購入させられてしまいます。「これを買わないと取り残される」「みんな参加してるから」という雰囲気に押され、気づけば貯金が底をつく...なんてことも。

結局、このコミュニティのペースについていけない人は、永遠の「お客様」になってしまいます。新しいものを生み出す側に回れず、常に誰かの商品やサービスを買わされる側に固定されてしまうんです。

このコミュニティは確かに刺激的で面白いのですが、その裏には、完全なる弱肉強食主義のメカニズムが働いています。

運営

勧誘

クリエイティブコミュニティの集客は、目立つデジタル広告手法を中心に展開します。地味な営業や勧誘活動は、このコミュニティの雰囲気に合わず、効果も低いため避けるべきです。以下が主な戦略です:

  • 目を引く内容と感情に訴えかける宣伝:インスタグラム、ティックトック、ユーチューブなどのSNSを使い、印象的な画像や動画で情報を発信する。成功例を中心とした物語仕立ての宣伝で、「普通の会社員が副業で月収100万円」「主婦がSNSで年収1000万円」といった具体的で憧れを呼ぶ内容を前面に出す。派手な暮らしぶりや成功を象徴するような映像を効果的に使い、参加したくなる気持ちを高める
  • 「今でないと損」という心理を利用した宣伝:「今参加しないとチャンスを逃す」という焦りの気持ちを巧みに利用する。「限定〇〇名」「今日までの特別価格」などの言葉を効果的に使い、すぐに決断するよう促す。無料の説明会や資料の提供、お試し参加などを通じて、コミュニティの一部を体験させることで、本格的な参加への興味を高める。
  • 影響力のある人と紹介制度の活用:人気のある発信者との協力や、既存会員への紹介報酬制度を積極的に展開。界隈トップ層の影響力を利用して、自然な広がりを図る。従来の地道な勧誘活動よりも、はるかに効果的である。

このコミュニティでは、地道で堅実なやり方よりも、独創的で新しい宣伝方法が歓迎されます。常に新しいアイデアを取り入れ、参加者の興味を引き続ける工夫が必要です。同時に、短期的な利益だけでなく、参加者の満足度と成長を大切にすることが、長期的な成功につながることを忘れないでください。

教育

このコミュニティの学びのスタイルは、一見すると豊富で魅力的です。主催側は、大量の動画コンテンツを提供します。「〇〇で稼ぐ秘訣!」「1週間でフォロワー1万人増やす方法」など、興味を引くタイトルの動画が次々とアップロードされます。しかし、実際にはこれらのコンテンツの多くが「焼き直し」です。似たような内容を少し表現を変えて繰り返し提供しているのが実情です。

例えば...

  • SNSマーケティングの動画が100本あっても、既存の商品の焼き回しであるケースがほとんど。本当にクリエイティブなものはクリエイティブコミュニティには存在しない。但し、提供されるコンテンツは質が高い場合が多い
  • このコミュニティのメンバー自身も、この「焼き直し」手法を使って、似たようなコンテンツを作り始める。ただし、いかに魅力的に見せるかについては力を注いでいる。コンセプトメイキングからプレゼンテーションまで工夫を凝らす
  • 定期的に開催される「成功体験発表会」や「交流会」も、実質的には同じような成功話の繰り返すが、そのたびに新しい演出や語り口で参加者を引き込む。トップ層はプレゼンやビジネスの猛者が多い

このように、クリエイティブコミュニティの主催者は、内容の新規性よりも、いかにそれを魅力的に見せるかに注力しています。真の「クリエイティビティ」は、既存の情報や手法を、新鮮で価値あるものとして提示する能力にあると言えるでしょう。

このコミュニティの提供する内容は、ネット業界では当たり前のことかもしれませんが、お客様の大半はSNSの基本的な使い方、LINEを使ったビジネス展開、Googleで調べればわかることもわからない人たちが大半です。

一見、ネットに転がっている情報でも、それを体系的に学べる場所として、このコミュニティは重要な役割を果たしています。コミュニティの価値は、情報の新しさだけでなく、参加者のレベルに合わせた「届け方」にもあるのです。

定着

クリエイティブコミュニティは、4つのタイプの中で最も定着率が低いです。

  • 浮気型:参加者は熱しやすく冷めやす人たちの集まり。常に新しい機会を求める
  • 独立型:自分でも同じ種類のコミュニティを立ち上げる。その方が儲かるから

しかし、そんな中でも長く残る人たちがいます。それは主に以下の3タイプです:

  • 主催者の側近:主催者の近くにいて、何らかの形で利益を得ている。(例:コミュニティ運営の裏方や、主催者の個人的な助手など...)
  • 主催者を崇拝:主催者を心から尊敬している(いわゆる「信者」)。コミュニティの理念や価値観に強く共感している。主催者よりも、このコミュニティを愛している
  • 利益の享受者:コミュニティ内で顧客を獲得できている。デザイナーや司法書士など独立・起業と関わる人たちに多い。集客系の事業者はレッドオーシャン化する

これらの人々は、それぞれ異なる理由でコミュニティに価値を見出し、長期的に関わり続けています。主催者にとっては、こうした中心メンバーをいかに大切にし、増やしていくかが、コミュニティの安定と成長のカギとなるでしょう。

最初は軽いノリでも、主催者自身がメンバーとの関わりに生きがいを見出し、本気でコミュニティの成長に尽力し始めるケースは少なくありません。主催者の純粋な思いがメンバーに伝わり、お金だけでは得られない価値が生まれる。これもクリエイティブコミュニティの成功と言えるでしょう。

その時、あなたは本当の意味でクリエイティブになっていると言えるでしょう。

主催者

理想の状態

このコミュニティは創造性の宝庫となります。毎週のようにユニークなビジネスアイデアが生まれ、異業種間のコラボレーションが次々と実現。

  • YouTuber×ネットショップのコラボ企画:人気料理YouTuberとキッチン用品のネットショップがタッグを組み、オリジナルの調理器具セットを企画・販売。YouTubeでの使用動画が話題を呼び、発売1ヶ月で10,000セットを売り上げる大ヒット商品になりました。
  • インスタグラマー×アパレルブランドの共同開発:フォロワー50万人の若手インスタグラマーとネット発のアパレルブランドが協力し、限定コレクションを制作。SNSでの宣伝効果もあり、発売日には公式サイトにアクセスが殺到し、完売する人気ぶりでした。
  • オンラインサロン運営者×電子書籍作家のジョイント企画:起業家向けオンラインサロンの主宰者とビジネス書の電子書籍作家が共同で、会員限定の「成功する起業家養成講座」を開催。オンラインサロンの会員数が3倍に増え、同時に電子書籍の売上も大幅アップしました。

こういった事例が次々と生まれる風土ができれば、それこそがコミュニティの成功と言えるでしょう。個人の才能や専門性を超えた、新しい価値の創造が可能になるからです。重要なのは、単にアイデアを出し合うだけでなく、実際にプロジェクトを形にし、成果を出すところまで支援できる環境です。

このような協力関係と成功事例の積み重ねが、クリエイティブコミュニティの真の強みとなるのです。

よって、このコミュニティの主催者は、クリエーターであることより、プロデューサーや教育者であることが求められます。

不均衡な状態

現実的なリソースの壁にぶつかったときに、クリエイティブのコミュニティは危機状態になります。アイデアを実現するには具体的な作業と投資が必要だと気づき始めます。例えば「画期的なアプリを作ろう!」と盛り上がっても、実際の開発に着手する人はほとんどいません。予想以上に時間とお金がかかることに直面し、モチベーションが低下していきます。

  • すぐに結果が出ないことへの焦りが生まれ、当初は熱心だったメンバーの参加頻度が下がる(他に目移りする)
  • オンラインミーティングの参加者も減少し、「毎回同じ話」「実際に稼げない」という不満の声が聞こえ始める
  • 少数の成功者が目立ち始め、他のメンバーとの間に溝ができる...コミュニティ内で二極化や格差が広がる

表向きは「みんなで成功を目指そう!」と掲げていても、実際は一部の人だけが利益を得ている状況が生まれます。これに気づいた一部のグループは、他のコミュニティを紹介しだしたり、SNSを中心に批判する内容を書きます。

崩壊寸前の状態

コミュニティ運営は大変な挑戦ですが、諦めなければ続く可能性があります。

崩壊寸前の時こそ、本当のクリエイティビティが活きるチャンスでもあります。

但し、コミュニティを存続させることそのものが目的ではありません。大切なのは、あなた自身の目的や理想を実現することであり、そこに合致していなければコミュニティを閉じることも必要です。